数日前の「読売新聞」の記事に興味深いタイトルの記事がありました
教科書「紙」に回帰
スウェーデン 端末重視で学力低下
IT先進国のスウェーデンですから、日本よりも早い時期からデジタル教科書やデジタル教材を活用してきたわけですが、ここにきて「やはり、紙のほうが良いよね」という意見が強くなってきているようです
昨年から学校でデジタル教材を使う時間を減らして、紙の教科書を静かに読む時間や紙にペンで字を書く時間を増やしているとのこと
なぜ、減らし始めたかというと・・・
子どもたちの集中力が続かず、考えがまとまらないし、長文の読み書きができない子が増えたといことでした
紙への回帰を進めているスウェーデンの学校の先生によると、子どもたちの集中力が続く時間が長くなり考える力もついたという実感があるそうです
ICT教材「ショウイン」をメイン教材に据える松陰塾にとってはとても興味深い記事ですが、学校の授業を見学していると、「確かにそうだよね」というのが私の感想です
息子が通っていた小学校の学校運営委員会なるものに所属しているおかげで、授業見学をする機会が何度かあります
すると、我々のころのような授業スタイルだけでなく、パソコンやタブレットを、班のメンバーで囲んで「あ~でもない、こ~でもない」と話し合いをして発表するという授業スタイルが増えてきているんです
最初見た際には「すげ~」って思いましたし、今でもすごいと思います
自分の考えをまとめて意見するなんて、私が小学生のころにできたかどうか?
ただ、何度も見ているとリーダーシップをとる子はよくしゃべりますが、ポカーンとしている子も実際いるんですよね
これは、個人のキャラクターもあると思いますが、話し合いをするための知識量が多いか少ないかにもかかわっていると思っています
で、ここが実務的に難しいと思う部分で、その知識を充実させる時間が少なくなっていると思います
そりゃそうですよね
学校の授業時間は決まっています
話し合いをすることにしたからって、その分が追加されるわけではないですよね
何かの時間を話し合いの時間に使っているわけです
そうなると家庭学習がしっかりできている子は良いけど、できていない子には厳しい授業時間ということになってしまいます
話がずれてしまいましたが、紙の教科書を静かに読む時間を増やすことで、じっくりと知識量を増やせる効果があるのだと思います
なにも、デジタル教科書だからダメだとは思わないんです
ただ、映像に頼りすぎたり、話し合いの時間が多すぎることが、少しいきすぎているかもしれない・・・ということだと思います
私のところは、ショウインがメイン教材ではありますが、ショウインは紙に計算しなくてはいけないし、英語はノートに書かないといけません
また、学習の初めに必ずプリント学習に取り組むようにしています
紙、ペンといった具体物を使っての学習は必要だと思っていますし、思考の跡が追いやすいというメリットがあるからです
ただ、ICT教材のメリットは大きく感じていて、学習の導入ハードルを凄く下げる効果があります
特に未習分野の先取りや反復による知識の定着、勉強が苦手な子に「まず取り組む」という行動を起こさせるきっかけとしては、紙以上だと思っています
こういう記事がでてくると、過激な動きがでてきて、結局子どもたちが影響を受けてしまうので、ゆっくり議論してもらいたいと思います
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